2025.03.27 THU
フランス
WAY TO GO - プロ自転車選手の旅の終わり、そして次の旅へ。
前田製菓の皆さんへ
30年前、大阪堺市
母の帰りを待つ車の中で、目の前に広がる大きな看板とお菓子の甘い香り。
「あたり前田のクラッカー」——
幼い私にとって、それは堺の街とともに記憶に刻まれたフレーズでした。
けれど、その前田製菓とともにオリンピックへ行くことになるなんて、
小学生だった私には想像すらできなかったことです。
それから時が経ち、2019年の冬。
私は関西のローカル自転車レースの会場で、自転車に乗る前田社長と出会いました。
「あたり前田のクラッカー」のジャージを着て走る姿に驚き、
まさかその社長が、のちに私を支えてくださる方になるとは思いもせず。。。
堺で生まれ育った自転車選手の私と、堺を代表する100年企業が繋がるのは、
偶然ではなく、どこか必然だったのかもしれません。
もしくは、前田社長が「彼女を支援するのは、あたり前田のクラッカー!」と、
社員の皆さんを巻き込みながら、
共にオリンピックへと歩んでくれたのかもしれませんね。
東京オリンピックでは、コロナ禍の影響で、
前田製菓の皆さんに直接、私の走る姿を見ていただくことは叶いませんでした。
だからこそ、その思いを形にするために始まったのが「WAY TO GO」。
「今日はどこへ行こう?」というテーマで、お菓子とともに旅をする企画でした。
ロードレースは、個人スポンサーの名前をジャージに載せることはできません。
さらに、私の拠点はヨーロッパのプロロードの世界。
皆さんに私の活動を伝えることは、決して簡単ではありませんでした。
それでも、このWAY TO GOの企画を通じて、
私は前田社長だけでなく、社員の皆さんとも繋がることができました。
2024年をもって、私はプロロード選手としての活動に一区切りをつけました。
そして、このページも最後の投稿となります。
最後に、ひとつ質問をさせてください。
皆さん、「WAY TO GO」の意味をご存じですか?
それは、「よくやった!」 という称賛の言葉。
何かを成し遂げたとき、誰かの努力を讃えるときに使われる言葉です。
前田製菓さんと歩んだ7年間。
たくさんのサポートと愛をいただき、
「WAY TO GO」のプロテインクッキーとともに、
そして、この言葉とともに、私はここまで歩いてくることができました。
前田製菓、前田社長と共に走ったパリオリンピック、パリのあの場所のあの空気。
本当に、本当にありがとうございました。
堺が生み出した106年目のご縁の旅
私はプロ自転車選手としての旅を終えます。
さて、次は、WAY TO GOを連れて、どこへ行こうかな?
全てを力に変えて
與那嶺 恵理